第20回白梅コンピュータアートコンテスト入賞作品
コンピュータ絵画部門「大賞」・1作品
◆作品名: 冷気
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作者: 野田 空記(子ども学科1年)
作者の一言: このコンテストのお知らせを受け、地元を出てから初めての冬を迎えるという時期だっため寒さを感じられる作品を描きました。冷めた表情や寒色を散りばめた事で、これからの寒さを煽るような冷たさを感じていただければ幸いです。
審査員の講評
- 冷たさが伝わってくる表現がよい。
- 少しドキッとして、何度も見入ってしまうような引き込まれる作品だと思います。タイトルは「冷気」ということですが、何度も見ていると温かさを感じることができ、光の陰影、瞳の色、髪の毛の繊細な色使いや、髪の流れの妙、さり気ない演出の中に、様々なストーリーを感じることができます。表情の作り方がとにかく秀逸で、鑑賞者に様々な想起をさせます。また、鑑賞者の心理状態によっても様々な受け取りが広がって、作者の意図と離れたところでストーリーが広がっていくようです。画像を大きくして見たいと思いましたが、それもできなくて、そういったところも含めて作品の魅力だと思いました。
- 一目見た瞬間に「冷気」が伝わってきました。コンセプトがストレートに伝わる力強い作品であると思います。
- 表現力と描写力の高い作品です。 陰影表現の精緻さが、タイトル「冷気」を より一層引き立てています。
コンピュータ絵画部門「優秀賞」・2作品
◆作品名: ソラの童話
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作者: 長尾 もも(子ども学科4年)
作者の一言: 本は私たちの友でありいつでも傍にいて支えてくれる大切な存在であるとコロナ禍で改めて思いました。背景は白梅で撮った写真です。こんなに綺麗に晴れた空で読書出来たら楽しいだろうなぁという気持ちで描きました。
審査員の講評
- 読書を、白梅の空の下でこそ、という気持ちが表現されている。
- 白梅での背景に、本の大切さを伝えてくれる素敵な作品だと感じました。コロナ禍だからこそ本との時間が栄えます。
- 背景の写真と描かれた作品が、とても自然に融合しており、作者のコメントにもあった「こんなに綺麗に晴れた空で読書出来たら楽しいだろうなぁ」という気持ちが十分に伝わる作品であると思いました。
◆作品名: 夢幻
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作者: 相田 桃佳(発達臨床学科4年)
作者の一言: たくさん細かい小物を配置したところです!
審査員の講評
- 独特の世界観を優しい色使いが包んでおり、見ていて安心いたします。特にコロナ禍では優しさが沁み入ります。
- 色使いが素敵です。
- 多様な色彩と描写を細かく使い分けて表現しているにも関わらず、光が差し込む背景を白色としていることによって、この絵の見応えを深めている。人工と自然、和と洋などの対比的な表現もまたこの絵を見ていて飽きさせない。
- 表現力の高い豊富なアートピースを配置し、 タイトル「夢幻」に相応しい作品となっています。色彩感覚の素晴らしさが見る者の目を奪います。
コンピュータ絵画部門「佳作」・2作品
◆作品名: 白い外に見えたもの
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作者: 片桐 結衣(子ども学科3年)
作者の一言: 大人になるにつれて雪が当たり前になってくるけど、子どもにとって雪はいろいろな想像ができて楽しくてワクワクするものなのかなと思いながら描きました。
審査員の講評
- クリスマスの夜に、この子だけが見える世界が表情から見て取れます。その子の背景まで考えてしまいそうな、そんな絵画ですね。
- サンタクロースへのお願いが届くようなわくわくさが伝わりました。
- 雪、そして冬における子どもたちの遊び心が、いろいろと表現されており、見ている側の気持ちも楽しくしてくれる作品であると思います。
- 輪郭をぼんやりとさせることによって、屋外と屋内の気温差をうまく表現しているとともに、全体の印象に温かみを感じさせられるものとなっている。窓から子どもが見せる雪と妖精に驚く表情と、妖精の優しそうな表情が、よりいっそう温かみを深めている。
- かすかに舞い散る雪の表現が作品の質感を高めています。子どもの時代に大切にしたい想いや、子どもの想像力を作品に 落とし込めるのは、本学の学生ならではだと思います。
◆作品名: 恋が終わった夜
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作者: 江田 遥(子ども学科2年)
作者の一言: 君と暮らした街 君にあげた服 指輪 星が降った夜も、君は忘れてしまうのだろうか。奇跡のような恋の終わりを、切ないラブソングをイメージして描きました。2人のストーリーを想像しながら見ていただきたいです。
審査員の講評
- 恋が終わってしまった、二人のストーリーを想像できる。
- 小さくて可愛らしい絵ですが、どこか懐かしさも感じ、カラフルでな色使いなのに、世界観豊かな印象を持ちます。作品の解説と合わせて鑑賞しても、あまり説明的ではなくて、絵本や映画のワンシーンのように前後のストーリーを感じることができます。恋の終わりのはずなのに、わずかな幸せと、まだ続きがあるのではないかと想像が広がります。作者の世界観の持ち方にセンスを感じる素敵な作品です。
- せつなさ、物憂さ、様々な感情が伝わってくる絵画ですね。
- 作者の詞と色の塗り方をじっくり合わせてみると、初見で感じた印象から徐々に深みを強く感じられるようになってくる。明暗・陰影の表現と二人(あるいは一人?)の表情から切なさや寂しさを感じさせられるだけでなく、他方で少し安堵のような気持ちも感じられてしまう。
デジタル写真部門「大賞」・1作品
◆作品名: 自由
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作者: 福田 三希子(発達臨床学科4年)
作者の一言: 窮屈な生活が続く中、広々とした場で思いっきり走る子どもの姿に、少し心が自由になれた気がした。自由に好きな人と会って、自由に旅行に出掛けて、自由に学校に行って。今までのように早く自由に走り回りたい。
審査員の講評
- 子どもの自由に走る姿に注目したことがよい。
- 自由に好きな人にあい、食べたいものを食べ、行きたいところに行けるのは、決してあたりまでなく幸せなのだと教えてもらった2020年です。その様子が感じられます。
- 緑の中で、子どもがのびのびと走る姿を押さえた一枚。被写体を子どもにすることで、大人では表現が難しい本当の自由さが作品に表現されています。
デジタル写真部門「優秀賞」・3作品
◆作品名: 通学路
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作者: 堀内 春奈(保育科2年)
作者の一言: コロナウイルスの為学校にもなかなか行けず最後の学生生活を送る。久しぶりに友達と一緒にいられ友達のありがたさを感じた。何気なく歩く通学路だがあと何回一緒に登校できるのかなと考えさせられたら一枚です。
審査員の講評
- 通学路、日常のあたりまえであった光景について、強い願いが込められている。
- 何気ない通学路を何気なくシャッターを押してできた作品なのだと思いますが、構成、配置、バランス、色彩のもたらす空気感など緻密に計算されたような素晴らしい作品です。登場されている人間は、全て後ろ向きなのに歩いている表情が伝わってくるようなストーリー性を感じます。作品の説明からは、寂しげな切なさも感じ、全体的な世界観はそうなのだと思いますが、どこか未来につながる光明を感じることができて、それが作品の秀逸につながっていると思います。
◆作品名: 未来に向かって
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作者: 泉田 瑞貴(子ども学科3年)
作者の一言: いつ終わるのか、分からない。今が暗く見えるかもしれない。けれどみんなで手を繋ぎ合い、支え合っていこう。この根のように。いつか先で待っている輝かしい未来へ向かって。そんな思いを込めた作品です。
- 現実と希望を白黒とカラーでうまく表現してありますね。
- 先が見えない現在の状況と、いつかは色鮮やかな未来が来ることを1枚の写真で表現した作品であると思います。特に、撮影した写真にひと手間を加え、現在の状況をモノクロで、未来をカラーで、それぞれ表現したところに、こちらの作品の素晴らしさを感じました。
- 道の先は色彩の世界とし、道中を意図的にモノクロの世界へ転じさせていることによって、現在の世相をうまく表そうとしていることが見て取れる。
◆作品名: Dear my buddy
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作者: 松坂 はるか(子ども学科4年)
作者の一言: Buddyとは、お互いに助け合い、喜びや辛さを共有する信頼できるパートナーのこと。この4年間、そしてこれからの人生において、あなたは私のBuddy。心からの感謝を込めて。
- 二人の存在への感謝が伝わってくる。
- 紹介文通り、大切な人と一緒に写っている気持ちが表れている写真です。私も胸を打たれました。
- 離れて座っていても、人と人はつながっているということを感じさせてくれる作品だと思います。新しい生活様式となっても、人のつながりは変わりませんね。
審査員による全体の講評
- コロナ禍における学生たちの表現には、心をうたれます。大事な取り組みとして受けとめました。振り返って、教員である自分はどうであるのかと、考えさせられました。入賞されなかった方々へも、エントリーされたこと自体に、拍手を送りたいです。
- 今回、作品の説明の中にコロナウィルスのことが多く書かれていました。現在も、その影響下にあり、作品を作られた皆さんも、昨年と同じ心持ちではなかったと思います。それでも、あと数年もたてば、あの時の作品は、あの時にしかできないもので、作品という「形」に残すことで、その時の自分の心理状態を思い起こすことができるものになるのだと思います。コンテストは誰かに伝えるものかもしれませんが、その誰かの中には、是非、自分も含まれていることに気づいて下さい。ご応募ありがとうございました。
- コロナ禍でも何とか希望を見出そうとする感性を感じました。とても考えさせられました。
- どれも素晴らしい作品ばかりで、審査には大変苦労しました。例年とは異なる1年を過ごし、新しい経験によって感じたことを、応募者の皆さんそれぞれが素直に表現した作品ばかりであったと思いました。
- 世相もあってか、暗さをもつ作品が多くて少し心が折れそうでしたが、その中でも希望や期待を見出して前に進もうとする気持ちを多くの方々が持っているのだと改めて感じさせられました。絵画も写真も、コンピュータソフトやハードウェアの質の向上が目覚ましく、これまで気軽に表現できなかったような作品が短時間で仕上げられるような世の中になってきていることもあってか、表現力の高い作品ばかりで感心しました。
- 世界を一変させた新型コロナウィルス感染症。いままで当たり前に過ごしてきた日常生活が、どれほど貴重なものだったのを作品を通じて伝えたい方が多かったようです。いずれの作品も印象深く、皆さんが優れた表現力や描写力をお持ちであることが分かります。
表彰式
表彰式は実施いたしません。
受賞者には個別、賞状と副賞を贈呈いたします。
